産近甲龍の英語はどう違う?2023・2025年度の過去問で4大学の出題形式と対策を比較
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産近甲龍の英語は、同じ勉強だけですべてに対応できるわけではありません。
単語、文法、長文読解は4大学に共通します。しかし、試験中に負担となる部分が異なります(下記は2023・2025年度の実際の問題にもとづく分析です)。
- 近畿大学は、文法・語法・熟語・語彙の知識を広く確認する
- 京都産業大学は、52の解答箇所と多様な形式を80分で処理する
- 甲南大学は、2023年度までは文系学部で英文和訳と約50語の英作文を課していた
- 龍谷大学は、長い本文の情報を整理しながら複数種類の設問を解く
この記事では、2023年度と2025年度の実際の問題を使い、4大学の違いを比較します。
なお、各大学1年度のみの比較です。毎年続いている傾向や次年度の出題を断定するものではありません。
特に甲南大学は要注意です。 甲南大学は2025年度の一般選抜から、英語が全学部・学環共通問題・マークシート方式のみに統一され、英文和訳・英作文は廃止されました。この記事で扱う甲南大学のデータは記述式が残っていた2023年度のものです。以下の甲南大学に関する分析は「2023年度時点でどのような処理が必要だったか」の記録として読んでください。現在受験を控えている方は、和訳・英作文の対策を優先する必要はありません。最新の入試要項で出題形式を必ず確認してください。
産近甲龍の英語は同じ対策で受けられるのか
共通対策はできますが、最後まで同じ対策では足りません。
4大学とも、単語の暗記だけではなく、文脈に合う意味や表現を選ばせています。内容一致、会話、空所補充、語句整序などを通して、英文の前後関係を判断する力も必要です。
一方で、得点を落とす原因は大学ごとに異なります。
| 大学 | 今回の問題で確認できた主な負担 | 失点の生まれ方 |
|---|---|---|
| 近畿大学 | 文法・語法・熟語・語彙の範囲が広い | 知識の穴が複数の短問に分散して現れる |
| 京都産業大学 | 解答数が多く、形式が頻繁に変わる | 処理の遅れが後半の時間不足につながる |
| 甲南大学 | (2023年度まで)長文に加えて和訳・英作文があった | 理解した内容を答案へ変換する段階で差がつく |
| 龍谷大学 | 長い本文で人物・作品・出来事を整理する | 一つの読み違いが複数の設問へ波及する |
併願する場合は、単語・文法・長文を共通部分として学び、その後に志望校固有の負担を追加して対策します。
4大学の問題量と構成を比較
今回の資料から確認できた構成は、次の通りです。
| 大学 | 試験時間 | 大問数 | 解答箇所 | 主要長文の本文量 |
|---|---|---|---|---|
| 甲南大学2023 | 文系80分・理系70分 | 文系4・理系3 | マーク約32か所+文系記述3答案 | 約1,138語 |
| 近畿大学2025 | PDFでは確認できず | 7 | 45 | 約581語 |
| 京都産業大学2023 | 80分 | 8 | 52 | 約742語 |
| 龍谷大学2025 | 70分 | 4 | 35 | 約1,335語 |
語数は主要な長文本文の概算で、設問、選択肢、会話文、短文問題は含みません。
本文量だけを見ると、今回の龍谷大学が最も多く、次に甲南大学となります。しかし、本文量の少ない近畿大学が簡単という意味ではありません。近畿大学は、独立した文法・語彙問題を広く出題しています。
本文量と解答数をあわせて見ると、もう一段踏み込んだ比較ができます。「本文量÷解答数」で、1つの解答を導くのに平均何語の文章を処理する必要があるかが出せます。この数字が大きいほど、1問1問が長い文脈に依存しており、小さいほど、短い範囲の知識・判断で答えられる設問が多いということです。
龍谷大学(約38語/問)と甲南大学(約33語/問)は、近畿大学・京都産業大学(約13〜14語/問)の2倍以上です。同じ「長文読解」でも、龍谷・甲南は1問ごとに広い範囲の文脈を保持し続ける必要があるのに対し、近畿・京都産業は短い範囲の情報から素早く判断する設問が多い、という質の違いが数値にも表れています。本文量の合計だけを見ていた前の比較よりも、大学ごとの負担の中身がはっきりします。
京都産業大学は、本文量よりも解答数と形式の多さに特徴があります。80分で52か所を解くため、均等に割ると1か所あたり約1分32秒です。長文に時間を使うことを考えると、短問で止まらない処理速度が必要です。
甲南大学の試験は、文系学部が80分で大問1〜4、理系学部が70分で大問1〜3を解きます。文系学部だけが和訳と英作文を解答します(2023年度時点。2025年度からは全学部共通・マーク式のみに変更されており、この形式は出題されていません。詳しくは次の章で説明します)。
近畿大学の問題は7大問、解答番号1〜45で構成されています。添付資料の表紙からは試験時間を確認できませんでした。
京都産業大学の2023年度A問題は、試験時間80分、問題冊子23ページ、全問マーク式です。
龍谷大学の2025年度問題は70分で、長文2題、会話、語句整序の4大問です。
近畿大学は、知識の穴が広い範囲から見つかる
近畿大学は、英語を細かい要素に分けて確認しています。
2025年度問題の構成は、次の通りです。
- 会話文
- 長文内の語句補充
- 文法・語法
- 熟語の言い換え
- 定義と例文から語彙を選ぶ問題
- 日本文に合う語句整序
- 長文読解
大問3では、完了進行形、受動態、準動詞、時を表す節などを問います。大問4では、fed up with、cut corners、off the record、put offといった表現を、別の英文へ言い換えます。
大問5は、語の定義と例文の両方を見て答える形式です。単語帳の日本語訳を一つ覚えているだけではなく、語が実際の英文でどう使われるかを判断させています。
大問6の語句整序では、日本語の意味を保ちながら英文の構造を完成させます。単語を左から並べるのではなく、まず次の骨格を見つける必要があります。
- 主語と動詞
- 否定や倒置の位置
- 不定詞や接続表現
- 固定された構文
近畿大学で起こりやすい失点は、長文をまったく読めないことだけではありません。
「意味は分かるが前置詞が違う」「単語は知っているが品詞を選べない」「構文を知っているが語順を再現できない」といった小さな知識不足が、複数の大問に分散して現れます。
対策では、文法問題集を一周した回数よりも、間違いを次のように分類できるかが大切です。
- ルールを知らなかった
- 形を見分けられなかった
- 意味は分かったが語法を間違えた
- 文法的には成立するが文脈に合わなかった
近畿大学の2025年度問題では、二つの主要英文は約170語と約411語でした。長文量だけで押す試験ではなく、知識の範囲と正確さを細かく確認する構成です。
京都産業大学は、多形式を止まらず処理する力が必要
京都産業大学の2023年度A問題には、52の解答箇所があります。
大問は次の8種類です。
- 長文空所補充
- 長文内容理解
- 英文の言い換え
- 会話文
- 段落整序
- 短文推論
- 文法・語法
- 同義語
一問ごとの形式が大きく変わります。
大問1では、蛾が人工照明へ引き寄せられる仕組みを扱う約252語の文章を読み、接続表現、語句、形容詞などを補います。
ここでは、空所の直前直後だけで答えられる問題と、段落全体の内容が必要な問題を区別しなければなりません。
大問2は、国によって笑顔の受け取られ方が異なるという約490語の文章です。ロシア、ドイツ、スイス、インド、イランなどが登場し、社会の安定性と笑顔への評価を対応させます。
国名だけを拾うと、比較の向きを間違えます。
整理すべきなのは、次の関係です。
社会の安定性 → 将来を予測できるという感覚 → 笑顔への受け取り方 → 知性に対する評価
大問5の段落整序では、各英文の意味が分かるだけでは足りません。
Thisが何を指すか- 質問に対してどの文が答えになるか
- 一般論と具体的説明のどちらが先か
Howeverなどの逆接をどこに置くか
こうした関係を使って順番を決めます。
大問6の短文推論では、本文に直接書かれていない結論を選びます。ただし、自由に想像する問題ではありません。本文から最小限言える範囲を選ぶ必要があります。
京都産業大学で差がつきやすいのは、一つの難問ではなく、処理の切り替えです。
長文を読んだ直後に言い換えを解き、会話へ移り、段落整序、推論、文法、語彙へ進みます。前の問題の解き方を引きずると、簡単な問題でも時間を使います。
過去問演習では、正答率だけでなく、大問ごとの所要時間を記録してください。
- 長文を読む時間
- 内容一致を判断する時間
- 会話問題で迷った時間
- 文法・語彙の短問に使った時間
京都産業大学の対策は、難問を増やすことより、形式が変わっても解法をすぐ切り替えられる状態を作ることが先です。
甲南大学は、理解した英文を自分の答案へ変換する(2023年度時点)
このセクションは2025年度以降の受験生には当てはまりません。 甲南大学は2025年度の一般選抜から、英語が全学部・学環共通問題・マークシート方式のみに統一され、和訳・英作文は廃止されました。以下は、記述式が残っていた2023年度の問題にもとづく分析です。過去にどのような処理が求められていたかの記録として読んでください。
甲南大学の2023年度問題は、文系学部と理系学部で解答範囲が異なります。
理系学部は大問1〜3を70分で解きます。文系学部は大問1〜4を80分で解き、記述式解答用紙も使用します。
大問1は、ストーンヘンジ付近の道路を地下化する計画を扱う約677語の英文です。
本文には、複数の立場が登場します。
- トンネル建設の支持者
- 考古学者
- UNESCO世界遺産委員会
- 活動家
- イギリス政府・運輸大臣
- 高等法院
この文章で必要なのは、賛成意見と反対意見を分けることです。
たとえば、交通騒音や景観の改善は建設支持側の根拠です。一方、未発見の遺物や文化的景観への影響は反対側の根拠です。
固有名詞だけに線を引くのではなく、各主体の横に「賛成」「反対」「修正要求」「法的判断」と役割を付けると整理しやすくなります。
大問2は、マシュマロ実験と2018年の再検証を扱う約461語の英文です。
ここでは、文章の途中で評価が変わります。
- 1960年代の研究: 待てる子どもは、その後も成功しやすい
- 2018年の再検証: 家庭や社会的条件を考慮すると、関係は弱くなる
- 最終的な解釈: 意志力だけでなく、環境や将来への信頼が影響する
最初の研究結果だけを覚えて読むと、後半の設問を誤ります。段落ごとに「最初の主張」「反論」「新しい解釈」と分ける必要があります。
文系学部では、大問1の下線部2か所を日本語へ訳します。
和訳では、単語の意味を並べるだけでは答案になりません。
- 主節を決める
- 従属節や修飾部分を区切る
- 代名詞の内容を補う
- 文脈に合う日本語へ整える
この順番で処理します。
大問4では、4枚の絵が表す出来事を約50語の英語で説明します。
絵には対戦型のゲーム、途中で現れる女性、ゲームから注意がそれる人物、ノックアウトされる場面が描かれています。すべての細部を書くのではなく、出来事の順序と因果を選ぶ必要があります。
英作文では、難しい単語よりも次の構成が優先されます。
- 誰が何をしていたか
- 途中で何が起きたか
- なぜ状況が変わったか
- 最後にどうなったか
2023年度までの甲南大学文系志望者であれば、長文問題を解くだけでなく、読んだ英文の一文を和訳する練習と、絵や出来事を40〜60語で説明する練習を別に用意する必要がありました。ただし、2025年度以降はこの形式自体が出題されていないため、現在の受験生はこの対策を優先する必要はありません。
龍谷大学は、長文の情報を対応させ続ける
龍谷大学の2025年度問題は、70分で4大問です。
大問数だけを見ると少なく見えますが、大問1は約828語、大問2は約507語あります。
大問1は、アンデルセンの生涯と作品を扱います。
本文には、次のような作品が登場します。
- 『みにくいアヒルの子』
- 『マッチ売りの少女』
- 『裸の王様』
- 『ナイチンゲール』
同時に、アンデルセン本人の容姿、貧しい家庭、生涯の恋愛、歌手ジェニー・リンドとの関係も説明されます。
設問では、単語の意味だけでなく、次の対応が問われています。
- どの作品が本人のどの経験を反映したか
- 下線部の人物が誰か
- どの作品が後の現実を先取りしたか
- 文章全体がどの主張を示しているか
この文章では、作品名だけに印を付けても足りません。
次のような対応表を余白に作る方が有効です。
| 作品 | 本文中の内容 | アンデルセンの人生との関係 |
|---|---|---|
| みにくいアヒルの子 | 外見を笑われた存在が成長する | 本人の容姿と成功 |
| マッチ売りの少女 | 貧困と社会の無関心 | 貧しい家庭環境 |
| 裸の王様 | 権力者に真実を言う子ども | 王を見た幼少期の経験 |
| ナイチンゲール | 美しい歌声が人を救う | ジェニー・リンドとの関係 |
大問2は、日本人とアメリカ人の金銭感覚の違いを扱います。
筆者は、立て替えた本の代金を相手から請求せずに待った経験と、大学の仕事で報酬を交渉した経験を説明します。
ここでは、出来事を追うだけでなく、文化的な判断基準を分ける必要があります。
- 日本側: 相手が自分で思い出すまで待つ
- アメリカ側: 曖昧にせず、必要なことを直接伝える
- 筆者の結論: 合理的な合意には明確な立場が必要
龍谷大学で危険なのは、本文の一文を読めないことだけではありません。長い文章の途中で、人物、作品、具体例、結論の対応を失うことです。
対策では、長文を読んだ後に日本語で内容を思い出すのではなく、読みながら段落の役割を短く記録します。
- 作品例
- 本人の経験
- 別の作品例
- 恋愛と作品
- 現実との一致
このように構造を残すと、設問ごとに本文全体を読み直す回数を減らせます。
4大学に共通する対策は何か
4大学に共通する対策は、単語、文法、長文の三つです。
ただし、それぞれを別々に終わらせてはいけません。
単語は、訳語だけでなく使われ方まで確認する
必要なのは、次の四つです。
- 日本語の意味
- 品詞
- 一緒に使う前置詞や語句
- 英文中での言い換え
近畿大学の語彙定義、京都産業大学の同義語、甲南大学と龍谷大学の長文内語彙に共通して使えます。
文法は、正解番号ではなく英文の骨格を説明する
問題を解いた後に、次の内容を確認します。
- 主語
- 動詞
- 目的語・補語
- 修飾関係
- 接続詞
- 時制と態
この確認ができると、文法問題だけでなく、語句整序、和訳、長文読解にもつながります。
内容一致では、誤りの種類を記録する
選択肢を正誤だけで終わらせず、誤りを分類します。
- 主体が違う
- 時期が違う
- 原因と結果が逆
- 程度が強すぎる
- 一部しか本文と合わない
- 本文に書かれていない
4大学の長文問題で共通して使える確認方法です。
併願する場合、どの順番で対策するか
今回の問題を使うなら、各大学を次の役割で使えます。
1.近畿大学で知識の穴を見つける
文法、語法、熟語、語彙、整序が分かれているため、どの分野で失点しているかを確認しやすい問題です。
最初の診断に向いています。
2.京都産業大学で処理速度を測る
80分を厳守し、大問ごとの所要時間を記録します。
知識があるのに終わらない場合は、問題の難しさより切り替え速度が課題です。
3.龍谷大学で長文の情報整理を確認する
長い文章を読み、人物、作品、具体例、主張を対応させます。
設問ごとに本文を最初から探し直している場合は、読みながら構造を残す練習が必要です。
4.甲南大学志望者は、最新の出題形式を先に確認する
甲南大学は2025年度の一般選抜から、英語が全学部・学環共通問題・マークシート方式のみに統一され、和訳・英作文は廃止されています。2023年度データにあった記述対策は、現在は不要です。
甲南大学を受けると決めた段階で、まず志望する年度の入試要項・問題冊子で最新の出題形式(大問構成・試験時間・解答方式)を確認してください。そのうえで、共通対策(単語・文法・言い換え読解)を軸に、長文2題・文法問題・会話問題という現在の構成に沿って演習量を配分します。
教材を選ぶときに確認する条件
産近甲龍向けという名前だけで教材を選ぶ必要はありません。
過去問で不足している処理と、教材の解説内容を対応させます。
| 弱点 | 選ぶ教材の条件 |
|---|---|
| 内容一致で失点する | 誤答選択肢がなぜ誤りか説明されている |
| 文法問題で知識が抜ける | 項目別学習後にランダム問題で確認できる |
| 整序が苦手 | 完成文だけでなく、組み立て順を説明している |
| 長文で情報を見失う | 段落の役割や論理展開を図示している |
| 会話問題で迷う | 発話意図と次の返答を解説している |
| 和訳で文が崩れる(※) | 構文と自然な日本語を分けて採点している |
| 英作文が書けない(※) | 添削例と語数調整の過程がある |
※和訳・英作文は2023年度までの甲南大学文系で課されていた形式です。2025年度以降は4大学ともマークシート方式のみのため、現在この2行の対策を優先する必要はありません。志望校で記述式が復活していないか、最新の入試要項で確認したうえで検討してください。
長文が多いから長文問題集、文法が出るから文法問題集という選び方では不十分です。
どの判断で間違えたかを先に特定し、その判断を練習できる教材を選びます。
産近甲龍の英語で最も難しい大学はどこか
今回の4資料だけでは、総合的な難易度順位を付けられません。
年度がそろっておらず、配点、正答率、合格者平均点もないためです。
ただし、負担の種類は分けられます。
- 主要長文の本文量が最も多い: 龍谷大学
- 解答箇所と形式の切り替えが最も多い: 京都産業大学
- 独立した知識問題の種類が広い: 近畿大学
- (2023年度までは)自由記述まで必要だった: 甲南大学文系(2025年度以降は廃止)
自分にとっての難しさは、どの負担が苦手かによって変わります。
文法・語彙に穴が多い受験生は近畿大学で失点しやすく、読む速度が遅い受験生は京都産業大学と龍谷大学で時間が不足しやすくなります。
過去問は何年分確認すべきか
今回のように1年度だけでも、問題形式と必要な処理は確認できます。
しかし、出題傾向を判断するには不十分です。
少なくとも4〜6年分を同じ基準で整理し、次の三つを分ける必要があります。
- 複数年度で続く形式
- 数年おきに現れる形式
- 一度だけ出た例外
1年度で出た問題を「頻出」と呼ばず、大学別の複数年度分析が完成してから対策優先度を調整します。
過去問集(赤本)を使う場合
実際に過去問を解くには、大学ごとの入試方式に対応した過去問集(いわゆる「赤本」)を使うと、複数年度分の問題と公式解答がまとまっていて便利です。近畿大学・京都産業大学・甲南大学・龍谷大学それぞれに、方式別の過去問集が発行されています。書店のほか、Amazonで見るでも取り扱いがあります。
今日の一手
まず、第一志望または受験可能性が最も高い大学の問題を、本番と同じ時間で1年分解いてください。
採点後は、失点を次の四つだけに分類します。
- 語彙を知らなかった
- 文法・構文を判断できなかった
- 本文と選択肢の対応を誤った
- 時間が足りなかった
合計点だけを見るより、この4分類のうち最も多い失点を一つ減らす方が、次の学習内容を決めやすくなります。
FAQ
産近甲龍の英語は同じ参考書で対策できる?
単語・文法・本文と選択肢の言い換えを判断する読解力は、4大学に共通する対策として同じ参考書を使えます。ただし、京都産業大学の多様な形式を切り替えて解く練習など、大学別の追加対策も必要です(甲南大学は2025年度から全学部共通・マーク式のみになっており、和訳・英作文の対策は現在は不要です)。
4大学で最も長文量が多いのはどこ?
今回比較した主要長文の本文量では、龍谷大学が約1,335語で最も多く、次いで甲南大学が約1,138語でした。ただし、本文量が多いほど必ず難しいとは限りません。近畿大学は本文量が比較的少なくても、独立した文法・語法・語彙問題の範囲が広くなっています。
文法問題集を優先すべき大学はどこ?
独立した文法・語法問題の比重が大きいのは、近畿大学と京都産業大学です。一方、甲南大学と龍谷大学でも、長文の空所補充、会話、語句整序などを通して、文脈の中で文法を使う力が問われています。文法知識の暗記だけでなく、英文の意味に合わせて運用する練習も必要です。
甲南大学は英作文対策が必要?
2025年度以降は不要です。 甲南大学は2025年度の一般選抜から英語が全学部・学環共通問題・マークシート方式のみに統一され、英文和訳・英作文は廃止されました。今回分析した2023年度問題では、文系学部のみ英文和訳2か所と約50語の英作文が課されていましたが、これは過去の形式です。受験予定の年度の入試要項で、最新の出題形式を必ず確認してください。
過去問はどの大学から解くべき?
まず近畿大学で文法・語彙などの知識不足を診断し、次に京都産業大学で形式の切り替えと処理速度を測ります。その後、龍谷大学で長文の情報整理ができるかを確認します。甲南大学を志望する場合は、まず最新の入試要項で出題形式を確認してください(2025年度から全学部共通・マーク式のみに変更されています)。
産近甲龍の英語で最も難しい大学はどこ?
今回の資料は年度がそろっておらず、設問別配点や正答率も確認できないため、単純な難易度順位は付けられません。負担の種類で分けると、主要長文の本文量が最も多いのは龍谷大学、解答数と形式切り替えが多いのは京都産業大学、独立した知識問題の範囲が広いのは近畿大学です。甲南大学は2023年度まで記述答案(和訳・英作文)が必要でしたが、2025年度以降は全学部共通のマーク式のみになっています。
何年分を分析すれば傾向が分かる?
1年度分でも、大問構成や解答に必要な処理は確認できます。ただし、継続する傾向や例外的な出題を判断するには不十分です。少なくとも4〜6年分を同じ基準で確認し、複数年度で続く形式、繰り返し現れる形式、一度だけの特徴を分ける必要があります。
著者情報
めめ
「めめの学習研究室」で、過去問・参考書・学習法を分析しています。出題分野を並べるだけでなく、受験中のどの判断で失点するのか、その失点をどの練習で減らすのかまで整理します。
出典・使用資料
- 甲南大学「2023年度 入学試験問題 外国語(英語)」(一般選抜・前期日程、記述式が残っていた最後期のデータ)
- 近畿大学「令和7年度 入学試験問題 英語 A1」(一般入試・前期〈A日程〉)
- 京都産業大学「2023年度入学試験問題 英語 A」(一般選抜入試〈前期日程〉)
- 旺文社「入試正解デジタル」収録、龍谷大学「2025年度入試 英語」(一般選抜入試〈前期日程〉)
- 甲南大学の2025年度以降の出題形式変更(全学部・学環共通問題化、マークシート方式への統一、英作文の廃止)について: 赤本オンライン(教学社)甲南大学 傾向と対策